幻想ギネコクラシー 1

おっぱい成分多目で、猥雑なネタが多いでので確実に青年向けです。しかし、そこを許容出来る方になら全力でお勧めします。険のある美女のおっぱいに彩られたドライなブラックユーモアを描かせたら、最高峰の作家さんだと思います。

沙村氏の作品はクセが強く非常に読み手を選ぶものの、これは（多少グロい描写もあるが）ブラックユーモア好きなら楽しめる良著です。またオマージュ元の作品をうまく沙村風にアレンジしてあり、星野之宣先生の惑星ソラリッサなどはくだらなすぎて爆笑するものの絵はちゃんとそれっぽさも残り、ニヤリとさせられました。氏の描くキツめの女の子はいつもツボですね。

沙村さんの作品は長編よりも1・2巻で終わる中編または、この作品の様な短編連作の方が好みです。この幻想ギネコクラシーは沙村流ナンセンスギャグを堪能できる一冊ですが、合わない人にはとことん合わないかも（笑）

短編集佐村ワールドを存分に堪能出来る。言葉は要らない。佐村が好きなら買って間違いなし。1番好きだったのは最後から二番目の話。

すごい漫画家さんだが、下ネタはすこし少なくしてほしい。もったいない。