Hokuto no Ken Ultimate Edition - Vol.1 (Xenon Comics DX) Manga Comic – January 1, 2013

日本があらゆる面で全盛期だった頃でてきた歴史的名作。道徳や生き方などを楽しく高速学習できる。これと「あしたのジョー2｣でも観れば完璧?!これでモウあなたは人生に迷うことは無くなる!?

内容は究極版と呼ぶにふさわしいのかもしれません。そのためか、そこそこ強気な値段設定だと思いますが、とにかく製本が安っぽいです。ページの紙質もあまりよくありません。背糊が弱く巻頭の目次カラーページ前後などまだ読んでもいないのに割れてしまいガッカリしています。表紙が素晴らしいので現在6巻まで買っていますが各巻、糊の量もまちまちで現時点でも特に品質が改善された様子はありません。改めて読み直すのはかなり怖い造りです。蒼天の拳も欲しいのですが、これでは買えません。――――最終巻まで購入しました。紙の質は変わりませんが、背糊は10〜12巻を超えたあたりから、少し品質に改善が見られるようになりました。たまたまかもわかりませんが、最終巻に近づくにつれて綺麗になっているような気がします。後半は大幅な加筆修正が行われており、内容はファン必見のものとなっています。しかし、雑な前半だけ買いなおす…。という気にもなれず。これから購入予定の方は、実際に商品の状態を確認することをオススメいたします。

本当にセンセーショナルな漫画でした。強烈な発頸をもって秘孔を押せば、人間が破裂するという、現実にもあり得そうと勘違いさせてくれるような設定が作品にリアリティを与えたと思います。最初は甘ちゃんだったケンシロウが強敵（とも）との死闘を重ねる度に、どんどんと強くなってゆく過程や個性的な敵とその部下達との死闘が見処です。本書では、最初の強敵「シン」への復讐や「神の国」を創ろうという狂信者集団GODLANDへ侵入するまでのエピソードが収録されています。「シン」に一撃で負けてしまい、婚約者のユリアを奪われ、胸に七つの傷までつけられたケンシロウ。その復讐を果たすシーンが本書のクライマックスです。それにしても、近頃はこのような男臭くてバイオレンスで、かつセンセーショナルな漫画が出てこないですね。おそらく表現の自由が相当に制限されてしまっているのでしょう。そもそも少年の数もこの漫画の連載当時よりも相当減っているでしょうけど。ただ、販売部数の問題もさることながら、仮にこの漫画がいま世に出ようとしても、少なくとも週刊少年誌には掲載出来ないのではないかと聞いた事があります。実際にリアルタイムで漫画連載時やテレビアニメが放送されていた時も、教育委員会、PTA、保護者など、当時の大人達から多くの苦情が寄せられたという噂を耳にしました。そういった無粋な連中の馬鹿な計らいが積み重なり、批判を恐れた業界では、小じんまりとした世界に閉じこもったような世界観の漫画しか書けなくなったのかもしれません。これは漫画に限らず、テレビ番組、雑誌、映画などなど、そういった無粋なクレーマー達のおかげで、小ぶりで毒にも薬にもならない内容に成り下がってしまった作品ばかりとなりました。1960～1970年代生まれの人の多くに、強烈な印象を残した漫画だったように思います。いわば男臭さを良しとする最後の日本人世代なのかもしれないですね。今はメディアにより日本人の男臭さは封印され、草食系男子、悟り世代などと洗脳され、塩顔のオカマのような、ありえないようや寛容性を持ち合わせた優男が、メディアに持て囃される気持ち悪い時代です。男ならケンシロウのように悪は自らの手で叩き潰すというのが本来男としてあるべき姿なのではと、久しぶりに読みかえして感じました。

完全版をお持ちの方にも、11巻に新作エピソードが追加されるという特典があるため、ファンとしては買わざるを得ないところです。言わずと知れた超名作ですので、お持ちでなければ買っても決して損はしない作品です。しかし、残念なことにオリジナルとは台詞が変えられている箇所があります。単なる「用語」の問題なのでしょうが、文脈から言っても決して差別にあたる部分ではありません。この改悪があったため、星マイナス1としました。

アニメからのファンですが、原作を読んだことがなかったので今回の究極版を購入しました。一、二巻を一緒に購入し、内容は文句なしで楽しめました。しかし届いた時点で背表紙にへこみがありました。そして帯も付いていませんでした。今まではそんなことが無かったので、発送前の段階で雑な仕事をされた気がしてガッカリしました。複製原画の応募券が帯に付いているはずなので複製原画がお目当ての方は注意して下さい。